Communication
「Communication」では、ガイドの職務遂行において求められる旅行者をはじめとする他者との意思疎通に必要な能力について定めている。
言語力
旅行者や訪問する地域において話される言語に関して、一定の能力(読み書き・会話)が求められる。
[行動基準 – 基礎項目]
- 案内に使用する言語で書かれた長文を正確に理解できる
- 案内に使用する言語で誤解を与えない文章を書くことができる
- 案内に使用する言語で、ツアーに関連する内容の説明・会話を行うことができる
[行動基準 – 応用項目]
- 旅行者の国・地域特有のアクセントや語彙を聞いて理解できる
- 案内に使用する言語で、幅広い話題について説明・会話を行うことができる
- 案内に使用する言語で、相手の発言の意味・意図を推測し、考えたことを流ちょうに表現できる
- 様々な表現を理解し、旅行者の言語レベル・場面に応じて適切に使用できる
傾聴力
旅行者への案内や課題の解決において、物事を論理的に思考して対処する能力が求められる。
[行動基準 – 基礎項目]
- ゲストの話を極力遮らず、相槌・アイコンタクト等も用いて相手の話を注意深く聞くことができる
- 意見の押し付け・否定をせず、相手の話を辛抱強く聞くことができる
[行動基準 – 応用項目]
- 適切に質問を行い、相手の伝えたいことを引き出すことができる
- 相手の声・表情・しぐさ等から心情を汲み取ることができる
表現力
旅行者を案内する際、相手により伝わりやすくするために、表現の方法を工夫することが求められる。
[行動基準 – 基礎項目]
- 資料やジェスチャー等を積極的に用いて、相手が内容を理解しやすいように工夫できる
- 難しい内容でも固有名詞や専門用語等を使わず、平易な言葉で説明できる
[行動基準 – 応用項目]
- 相手のレベル・反応に応じて、伝える情報の粒度を調整できる
- 相手の理解度・伝える内容に応じて、伝える手法を工夫できる
交渉力
異なる意見の対立が生じた場合、ガイドは主体的に対応策を示し、解決することが求められる。
[行動基準 – 基礎項目]
- 対立が発生した際に、当事者の意見・主張を理解し、必要に応じて代弁できる
- 解決すべき事項を当事者間で共有できる
- 問題に対する対応方針について、何らかの方向性を提示することができる
[行動基準 – 応用項目]
- 当事者の期待値を調整できる
- 当事者間で利害が一致する、より良い選択肢を提案できる
チームワーク
円滑な職務遂行のため、旅行会社や訪問する施設の職員等、関係者との連携・協力が求められる。
[行動基準 – 基礎項目]
- 業務にあたり自身の役割を理解できる
- 旅行会社等に対し、状況・業務完了の連絡を適時適切に行うことができる
- 懸念・問題が発生した際、旅行会社等に対し速やかに連絡・相談できる
- 事前準備および業務中、他のガイド・旅行会社等と協力して業務を遂行できる
[行動基準 – 応用項目]
- 業務にあたり自身・他者の役割分担を理解し、主体的に調整できる
- 状況に応じて他のガイド・スタッフ(運転手等)のサポートを率先して行うことができる
- 訪問する施設等の職員と連携・協力し、質の高い体験を提供できる